箱根スカイライン〜芦ノ湖スカイライン〜 箱根ガラスの森

アルバム■走行距離:250`
■走行ルート:首都高〜東名高速道路(東京〜御殿場)〜R138〜R401〜箱根スカイライン〜芦ノ湖スカイライン〜R1(東海道)〜R138(箱根裏街道)
■有料道路:首都高⇒:\700、箱根スカイライン⇒:\250、東名⇔:\4,100
■箱根ガラスの森入館料:\1,300

11/30/04(火)

 今日で11月も終わり。寒さや路面凍結を考えると、山道を走れるのも今月までのような気がする。では峠の走り納めでもするかと、箱根へ行くことにした。
 箱根スカイラインは既に二度走ったことがあり、途中にある箱根芦ノ湖展望公園から見下ろせる芦ノ湖の青さと、都会では決して味わうことのできない静けさが、心に残っていた。私は今日その場所で、やりたいことがあった。一年後の自分に宛てて、手紙を書くのだ。
 話は脱線するが、私はたまにそうやって、未来の自分へと手紙を書く。それは例えば、「社会人第一日目のユキへ」とか「30歳になったユキへ(20歳のユキより)」といった感じで、何らかの節目を迎えた自分に対し書くことが多い。内容は近況だったり、その時の実らない恋愛状況だったり、読み返してみれば笑えるぐらいくだらないことだらけだったりする。でも、書いたことをすっかり忘れるだけの時間が経ったとき、封を開けて読むのは(自分が書いた手紙のくせに)ちょっとドキドキする。

 さて、その大好きな箱根芦ノ湖展望公園へ到着したのは昼前。残念ながら雲がとれず、晴れの日に来た時と比べると、景色に対する感動は薄かった。それでも、やはり綺麗な青だ。展望公園にはテーブルとベンチがいくつかあり、最適な休憩スポット。年配の夫婦が一組いたが、テーブルもベンチもがら空きだった。早速持参した白紙とペンを取り出し、手紙を書き始めた。「2005年11月30日のユキへ」。と、手がガチガチで文字が上手く書けない。ミミズがはっているような字というより、各字それぞれ線が何本か足りない感じ。確かに、本当に寒かった。
 今年は色々なことがあったし、それはそれは感慨深い手紙を書こうと思っていたのに。数行書いたところで「寒いので、また続きは後で書きます」と締めくくり、先を急ぐことにした。実はこのとき6〜7名のライダーが公園を拠点に往来を繰り返し、攻めの走りをガンガン楽しんでいて、正直静けさを味わうどころじゃなかった。本来は、人工的な音が全く聞こえない、都会の喧騒が微かにも届かない、素敵な場所なんだどね。

 予定だと芦ノ湖スカイライン〜伊豆スカイラインを走り、伊豆南東にある温泉「赤沢日帰り温泉館」を目指すつもりだった。がしかし、あまりの寒さに走れん……と。道の途中にあるレイクビューレストランで暖と軽食を取り、外にいた凛々しい番犬のワンコに少しの間かまってもらった。やっぱり犬は可愛い。寒くないかなと頭を撫でると、ワンコの毛は硬く、びっしり生えていた。これなら大丈夫だね。
 このレイクビューレストランの横では、不思議なことにヤギやチャボらしきニワトリが飼育されていた。子ヤギは青い「こんにゃく・しらたき」の箱がお気に入りらしく、出たり入ったりを繰り返し、最後は満足げにスッポリ箱の中に納まった。その姿がとっても愛らしく、またヤギ独特の横一線の瞳孔が優しい感じで、見ているだけで気持ちが和んだ。あまりに可愛くて、一緒に連れて帰りたくなったぐらい。
 駐車場へ戻ると、さっきまで一台しかなかった私のバイクの左右に何台かのバイクが並んでいた。隣にいたライダーに「こんにちは」と挨拶すると、「今日は寒いですね」と体を縮めて返事をくれた。やっぱり今日は寒い。芦ノ湖スカイライン終点で、下りることにした。

 東海道へ出ても、寒さは少しもゆるまなかった。「体が芯から冷える」というのは、正に今のこの状態を言うんだろうなと、震えながら温泉の看板を探し走った。進路は適当でも、ここは温泉街。日帰り温泉はわんさかあるのだ。ただありすぎて、なかなか決められない。よーし、次に見つけたところに決めちゃえ。そう思った時、「箱根ガラスの森」の案内標示が目に飛び込んできた。ガラスの森といえば、この間ニュースでキラキラ輝く木が紹介されていたっけ。あのキラキラ、本当に綺麗だったな。熱いお湯とキラキラ……。随分迷ったが、「箱根ガラスの森」を取ることにした。時間があれば、温泉はその後。

 「ガラスの森」は清楚だがゴージャスで、洗練された空間の、こじんまりしたところが良かった。敷地内に足を踏み入れると、探す努力をする前にキラキラを見つけることができた。キラキラには「フラッシュツリー」という素敵な正式名称が付いていた。40,000粒ものクリスタルグラスが木の形をしたオブジェの、枝という枝に垂れ下がり、その一粒一粒が太陽の光を受けてきらめいていた。ニュース映像で見た通り、本当にキラキラだ。でも生で見る方が、何倍もきれい。周りでは中国人観光客の団体がせっせと記念写真を撮っていた。銀座やお台場といったベタな観光スポットもいいが、箱根は素敵な選択だ。特に、このフラッシュツリーは一見の価値がある。近くには温泉もあることだし。




 ちなみにこの時「ガラスの森」ではヴェネチアンガラスがフィーチャーされ、さまざまなガラス工芸品が展示されていた。ミュージアム・ショップにはガラスのクリスマスツリーやオーナメンが所狭しと並べられていて、これが本当に素敵だった。ガラスのクリスマスツリーが特にキレイで、値段を見ると5桁。ぽーんと買って、宅急便で家に送っちゃえるだけの経済力は、今はない。プー太郎の私にはできん。
 温泉もいいけど、たまには美術館もいいもんだと館内を一人練り歩き、ガラスの美しさを堪能した。一通り見終わって時間を見るとまだ午後3時をまわったばかり。なのに外の日差しは既に夕暮れのそれだった。正直温泉に寄ってから帰りたかったのだが、暗さと寒さを考え、真っ直ぐ東京へ帰ることにした。ライダーにとって、日照時間の短さ、日中の温度差は決して小さくない問題だと思った。逆に言えば、春、秋は最高のツーリングが楽しめるはず! 今から来年の春が待ち遠しい。




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