11月28日(日)晴れ フラれた会社の人事担当者を見かけたとき
そう。フラれた会社の人事担当者がすぐそこにいた。もう東京狭過ぎだよ。
私は土日の内どちらか、ジムへ行くことが多い。といってもクラスには滅多に参加せず、一人で黙々と筋トレをするのだ。そこに色気なんてものはありゃしない。燃焼系ボディを目指すなら、アミノ酸より筋肉だ。ムキムキ。
今日も午後、肩で息をしながら黙々と筋トレに励んでいたとき。ふと向こうを見ると、何となく見覚えのある顔がこちらを見ていた。目が合った瞬間向こうがそらしたので、余計気になった。あの人……ああ、私をフった会社の人事担当者だ。何て偶然。訳あって5回ぐらい会っているので、間違いないと思う。相手は私に気付いているのかな。とってもいい人で、大好きだから声をかけてみたかった。
がしかし、フラれ、しかも未だ転職先が決まっていない私に声をかけることはできなかった。バカなプライドだと自分でも思うけれど、半年の活動を経ても、結果を出せていないことはやはり悔しい。それに、向こうも気まずいかもしれない。人違いかもしれない。覚えていないかもしれない。でも、私は忘れることができないほど、あの会社に入りたかったから、その人を覚えていた。
その人事担当者がいる会社を受けたのは、春。新卒採用をしない会社で、でもずっと入りたかった。運良く転職でトライすることが出来たけれど、書類選考から2ヵ月以上かかって得た結果は「残念ながら……」。随分結果を引っ張られた分、このときのショックは相当なものだった。どれぐらいショックだったかというと、結果を聞いた後、間違えて逆方向の電車に乗り、3駅通過してようやくそれに気付いたぐらい。電車を降りて、甘いものでも食べて元気を出そうとスタバに入ってケーキとドリンクを注文した。美味しいふわふわなシフォンケーキだったけれど、食べながら涙がボロボロ出てきて、気分も顔もぐちゃぐちゃだった。
ま、今じゃそれも思い出だ。そんな日もある。
11月23日(火)晴れ 飛行機を見ると思い出すこと
今日は勤労感謝の日。勤労していない身としては、非常に肩身が狭い。最高気温は19度、最高の行楽日和。祝日ともなると、どこへ行っても混んでいるだろうが、すごーくバイクに乗りたくなった。乗りたい時が乗りどき、ってことで京浜島つばさ公園に行くことにした。あそこからは、海を挟んで羽田空港が見えるし。ちょっとマイナーな場所だから、きっと空いているはず。
つばさ公園に行くのは今日が二度目。ゴオオオオォォォという音と共に、向かいの羽田空港から何機もの飛行機が分間隔で離発着していく。その光景を見る度、人間ってすごいなあと思う。空飛ぶ飛行機、作っちゃうんだからね。そして小さい頃、何度も飛行機に乗って海外を行き来したことを思い出す。引越しの度、飛行機に乗るのが嫌で嫌で仕方なかったこと。それから、足が地に付いていないということに、漠然とした不安感を抱いたこと。乗るときはいつも大抵、別れの悲しさと、出会いへの期待が入り混じった状態で、頭の中が混乱していたこと。フライトアテンダントのお姉さんたちが綺麗で、いつでも優しかったこと。酔って、機内食がほとんど食べられなかったこと。着地の瞬間が、一番怖かったこと。
今でも正直、飛行機はあまり好きじゃない。離発着を見るのは、不思議と飽きないけれど。ちなみに、今日は白バイと7回ぐらいすれ違った。ひー。
11月19日(金)晴れ 甥っ子ラブ
友達が甥っ子や姪っ子についてのろける度、そんなに可愛いもんかなあと実は思っていた。が、今年の夏私にも甥っ子が誕生し、彼らの気持ちがよーく分かりました。マジで可愛いよねえ! 今度は私がのろける番よ。
私の甥っ子は今年の9月に生まれたばかり。一つ上の姉の子供で、びっくりするぐらい可愛い。誰が見ても、キュートでスウィートなシュガーベイビー。
この日、姉が初めて子供と一緒に里帰りしたわけなんだけど、彼らに一番会いたかったであろう父親は出張で不在だった。甥っ子はといえば、何だか眠そうだけど眠れなくて困った感じ。「ミルクあげたらきっと寝るよ」と姉が言うので、早速ミルクをあげてみる。何となく飲んでいるような、飲んでいないような感じの吸い付き具合。きっと彼は「飲んでもいいけど、飲まなくてもいいんだよねー」と言いたかったに違いない。そのうち可愛い寝顔を見せてくれた。本当はもうちょっと、遊びたかったんだよう。またね。
11月17日(水)晴れ時々曇り 「電車男」にハマった日
昼、何気なくニュースを見ていたら「電車男」なる本が紹介されていた。何でもあの2チャンネルの、あるスレッドが、一冊の本になったという。エッ。絶対読みたい。今すぐ読ーみたーい! だって2チャンネルだよ。こりゃ凄いもんが期待できそう。ニュースの終わりも見届けず、家を飛び出し本屋へダッシュ。
10分後、本屋に到着。入口を入って直ぐのところに「電車男」は平積みされていた。思ったより分厚い。さすが話題本は置かれる場所が違うねぇと感心しつつ会計へ。レジでは初々しいアルバイト君が、丁寧にお札の向きを全部整えて渡してくれた。うーん、ぎこちない手つきがまた初々しくていい。頑張ってね。
「電車男」を抱えて、向かった先は新宿御苑。家に戻るより近いし、天気もいいので青空読書といきましょう。入園料200円を払い、緑の中へと入って行く。
平日の新宿御苑はいつもだいたい空いている。広い芝生のど真ん中にうつ伏せになり、芝生の匂いを胸いっぱい吸い込む。そして、「電車男」を読み始めた。
「電車男」は、彼女いない歴22年の秋葉原によくいそうな22歳男性の物語。彼が電車で、ある酔っ払いのお爺さんから女性を助けたことから全てが始まる。彼女いない歴22年の超奥手な彼(通称“電車男”)が、助けた彼女(通称“エルメス”)に恋し、どうすりゃいいんだーと2チャンネルの住人に助けを求め、彼をサポートすべく燃え上がる2チャンネラーたちのやりとりが、メチャクチャ面白い。2チャンネルでこんなドラマが展開されていたなんて。
途中、寒くなってきたので家へ戻り、部屋で本の続きを読む。そうして、日も暮れた頃に読み終えた。「電車男」……最高によかったよー!! 私も恋に落ちたら、貴方のように勇気出してみます。【
「電車男」■著者:中野独人■発行所:株式会社新潮社■定価:本体\1,300(税別)】
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